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天然とんこつラーメン 一蘭:味集中カウンターと、赤い秘伝のたれ
食・グルメ

天然とんこつラーメン 一蘭:味集中カウンターと、赤い秘伝のたれ

店主にじっと見られながら食べるラーメン屋さんもあります。一蘭は、その正反対。木の小さな仕切りの中に座ると、目の前に簾(すだれ)が下ろされ、しばらくのあいだ、世界には自分と丼しかなくなります。

日本で初めてのラーメン体験としては、これ以上ないほど気楽な一杯——ひとことも話さなくていいのですから。そして同時に、とても几帳面な一杯でもあります。

赤い提灯と、とんこつラーメンの写真が灯る一蘭の店先

一蘭が「元祖」と呼ぶ、五つのこと

創業は1960年(昭和35年)。一蘭は五つのことを自らの「元祖」として挙げています。この五つで、あの体験のほぼすべてが説明できます。

1. 赤い秘伝のたれ。 丼の中央に置かれる、深い赤のペースト。30種類以上の材料からつくられ、そのレシピを知るのは社内でたった4人だといいます。量は自分で選べますし、「なし」も選べます。

2. 臭みのないとんこつスープ。 とんこつは、その濃厚さで知られる一方、重さでも知られています。一蘭のスープは、コクを残しながら臭みを抜くように炊かれている。「とんこつは苦手」と思っていた人がここで考えを変えるのは、そのためです。

3. 味集中カウンター。 左右を仕切られた一人ぶんの席が並び、丼から意識をそらすものが何もない。裏を返せば、ひとりで気兼ねなく食べられるということでもあり、おひとりさまや女性のお客さんに支持されてきた理由でもあります。

4. オーダー用紙。 口で伝える代わりに、紙に印をつけます。7項目——味の濃さ、こってり度、にんにく、赤い秘伝のたれの量、麺のかたさなど。用紙は英語・韓国語・中国語にも対応しているので、言葉の壁がありません。

5. 替玉。 まだ食べられそうなら、ボタンを押して札を渡すだけ。残ったスープに、茹でたての麺が届きます。麺は数十秒で茹で上げられ、いちばんいい状態で出てきます。

トイレットペーパーの壁

もうひとつ、気づいた人がみんな笑ってしまう仕掛けがあります。多くの店舗で、お手洗いの壁にはホルダーがずらりと何段も——壁一面のトイレットペーパーです。

一見、奇妙です。でも理由を聞くと納得します。お客さんが「紙がない」と困ることが、絶対にあってはならないから。小さくて、口に出しにくい不便を、二度と起きない形で解いてしまう。とても日本的なもてなしだと思います。これを見たあとだと、この店の他のこだわりも、すこし腑に落ちます。

注文のしかた

  1. 入口の券売機で食券を買います(店舗によってはカウンターで注文)。
  2. 空席案内板を見る。点灯している席が空席です。
  3. 着席。 コップは備え付け、水はカウンター下の蛇口から。
  4. オーダー用紙に記入。 迷ったら、全部「基本」で十分おいしい一杯です。
  5. 呼び出しボタンを押して、低い窓から用紙を渡す。簾が下ります。
  6. いただきます。 替玉は、皿に札をのせてボタンを押します。

店舗は、たくさんあります

そしてこれが大きな利点。一蘭はとにかく数があるのです。国内に約80店舗、海外にもおよそ10店舗。東京にいれば、たいてい遠くありません。深夜まで営業している店舗も多くあります。

最新の一覧は、公式の国内全店舗ページでご確認ください。

一蘭はいちばん入りやすい一杯ですが、東京のラーメンの一部でしかありません。ほかに並ぶ価値のある店と、券売機の使い方については別に書いています。

→ 関連:東京のおすすめラーメン:在住者によるリアルガイド

家に連れて帰る

丼は持ち帰れませんが、かなり近いところまでは持ち帰れます。おすすめは二つ。

ひとつめが、一蘭「旨辛コク増し」。あの赤いたれを瓶詰めにしたもので、赤い秘伝の粉もついてきます。これがラーメン専用ではないのがすごいところで、チャーハンでも、スープでも、餃子でも、パスタでも、少し入れるだけで旨みが増します。ラーメンを注文するときに、店舗で一緒に購入することもできます。

ふたつめが、おみやげ用のラーメンセット。博多細麺ストレートに、スープとたれがついていて、家のキッチンであの一杯を組み立てられます。

(※ 価格・在庫は変動します。表示は掲載時点のものです。)

このラーメンセットについては、中身と公式の作り方、持ち帰るときの注意を別記事に詳しく書きました。

一蘭ラーメンを持ち帰る:博多細麺ストレート5食入

基本情報

  • 名称: 天然とんこつラーメン 一蘭
  • スタイル: 博多とんこつ/味集中カウンター
  • 創業: 1960年(昭和35年)
  • 店舗数: 国内約80店舗・海外約10店舗(公式の全店舗一覧
  • オーダー用紙: 日本語・英語・韓国語・中国語
  • こんなときに: ひとりごはん、深夜、言葉を気にせず食べたいとき
  • 価格の目安: 一杯1,000円前後+トッピング(掲載時点)

こんな方へ

ひとりで食べるのが好きな方、そしてそれを気兼ねしたくない方へ。日本語での注文に不安がある方へ。そして何より、自分の好みぴったりの一杯を食べたい方へ。用紙に印をつけて、簾が下りたら、あとは丼に集中するだけ。それこそが、この店の考えたことのすべてなのですから。

注記:価格・メニュー・店舗は変わることがあります。ご訪問前に公式サイトをご確認ください。

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